景観に配慮した虎ノ門ファーストガーデンの郵便局

  • 2011.07.22
By Black and Blue

桜田通りを霞ヶ関方面に向かって歩いていたら、1階に郵便局が入居している新築ビルに差し掛かった。1枚目の写真を見ると、左端に見える他の建物は歩道境界との境まで外壁が張り出しているのに対して、この虎ノ門ファーストガーデンは逆に引っ込んでおり、そのことにより実に開放的な空間を生み出している。前面道路である桜田通りに面した正面入口幅よりも側道の方が長い、いわゆる奥行きのある建物だが、その側道にも樹木植栽を植え込み、夏のこの時期に見ると清涼感溢れる、実にすがすがしい雰囲気を醸し出しているのだ。

3枚目の写真がその建物名称と側道を撮影したものだが、これだけの建物でありながら、この大きさには、おそらく文字の高さ方向で10センチ前後だろうが、ひとかどの見識を感じてしまう。ちらっと見ると全面ガラス張りの上端、左右に伸びるオレンジ色のラインはコンビニエンスストアを連想させたが、実際に営業をしているのは郵便局と少し前の郵便局のイメージは微塵も感じさせない仕上がりとなっている。

景観に配慮したサイン計画が綿密に練られていることは間違いないが、建物外壁には一切のサイン・看板を設置しなかったとしても集客効果が減少しない手法を模索しており、それは成功しているのだろう。敷地内左端に従来の大きさよりもかなり控え目に設置されたオレンジ色の自立サインが出来上がるまでには、激論が交わされたことと思う。

虎ノ門ファーストガーデンが完成、ヒューリック




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