浅草寺本堂横の月桂冠酒樽

  • 2012.01.05
By Black and Blue



月桂冠の酒樽がこれだけ積み上げられると、実に壮大な眺めで酒好きにはたまらないのかもしれないが、ふと思ったのはこれだけ積み上げるのも結構大変だということ。前後左右に障害物がない開放された空間ならまだしも、上下左右が囲まれたところに物を詰め込むのは結構難しいのだ。ということでネットを探していたらたまたま見つけたのだが、「羽子板市/月桂冠の酒樽」




これだけの重量物をわずか二人で積み重ねているとは思わなかったが、手慣れているのか、さほどの労苦を感じさせずに手際よく作業を進めているのが面白い。さてその月桂冠の酒樽の前に鎮座するのが鋳物製と思われる天水桶だ。天水桶といってもなかなか分かりにくいと思われるので解説を少々。

天水桶って知ってますか?

簡単に言うと屋根に降った天からの恵み「雨水」を溜めておく「桶」のことで、小さなダムみたいなものです。雨を尊ぶところから「天水尊」とも言うそうです。

これだけ精緻で重厚感溢れる天水桶は滅多に見ることが出来ないと思うが、この天水桶を最初見たときに、新規製作なのか、それとも既存リニューアルなのかが判断つきかねた。というのもこれだけの製品になると一体いくらになるのかがすぐには計算できず、この不景気のさなか、いくらなんでも新規製作は出来まい。だとすれば既存リニューアルのはずなのだが、その痕跡はほとんど見当たらず・・・・果たしてどちらなのかをネットに回答を求めたら、やっぱりあった。個人的には新規製作4:リニューアル6だと思っていたのだが・・・・・

リニューアル前の天水桶

リニューアル後の天水桶

リニューアル前の写真を見つけると小躍りしたが、それにしてもこの復元技術は凄い。まさに新品同様といっていいほどの仕上がりで、現地作業でここまで仕上げるとは驚異的としか形容する言葉が見つからないのだ。

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