東京国立博物館の写楽展

  • 2011.05.02
By Black and Blue



休日を利用して久方ぶりに上野界隈を訪れてみた。目的は東京国立博物館で開催されている写楽展を見ることにあるのだが、行く途中、上野松竹デパートが跡形もなく解体されており、ただいま造成工事の真っ最中なのに気がついた。1枚目の写真の信号機のほぼ真上に西郷隆盛さんの銅像がちらっと見えるが、上野駅から上野公園に行くときにはこの上野松竹デパートの階段を利用して上がった方が近道だったのだ。知る人ぞ知ると言ってもこの界隈に在住の方なら誰でも知っている近道だっただけに、新しい建物でも復活して欲しいもの。

さて書籍では『謎の天才絵師』と形容されることの多い東洲斎写楽だが、関連書物を数冊読んだだけで肝心の浮世絵そのものは書物の中でしか見たことがない。是非一度見てみたいものだと思って初日に訪れることにしたが、曇天にも関わらず多くの愛好者や関心の高い人々が訪れていたようで、予想外に入場者が多いのには少々驚いてしまった。

初めて写楽版画を一通り見てみたが、これだけ人が多いと立ち止まって見るわけにもいかず、流れに引きずられるように鑑賞したが、出来れば作品解説文章と併せてじっくりと見てみたい気がする。同じ芝居、同じ役者を描いた他の浮世絵師との比較、同一版画でも保存状態の差異による色の変化、さらには動画による当時の時代背景の紹介など随所に趣向を凝らした作品展はなかなかの見応えがある。出来ればこの写楽展をiPadで見ることが出来るように編集し直して、iTunesで販売してくれればありがたい。

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