分かりにくい案内板の改善方法

  • 2011.09.14
By Black and Blue



Gizmodoによると、この案内板が分かりにくいと評判になっているらしい。まあ確かにチラッと見た感じでは一体どの方向に進めばいいのかが直感的には分からず、もし自分がこの場面に遭遇したとしたら小首を傾けてしまうかもしれない。

twitterで話題の「わかりにくすぎる案内版」の改良案が続々と登場!

実はこのような誘導サイン、案内板と呼ばれるもののデザインを考えて、製作し、取り付けする仕事も大事な業務の一環なので、実際に取り付けした後にその感想を聞くことも結構ある。従って今回の事例のように『分かりにくい』という意見を聞くこともしばしばだが、このようなデザインが生まれてしまった理由もおおよそながら推測が付くのだ。

・Gizmodoには新宿と書かれているので、おそらく新宿駅西側の高層ビル街の一角にあるビルだろう。

・エレベータは2階からご利用くださいということは、1階でありながら正面入口は1階ではなく2階にあることになる。

・AEDの設置義務は現時点ではないと思うが、にも関わらず設置しているので大規模な施設または建物だろうと推察される。

・身障者用またはそれに類似するELVを設置している。

と、ここまで書けば西新宿に精通している人ならばビル名称がおおよそ推測が付くと思うが、この誘導サインが設置されている建物はおそらく超高層ビルのうちの1棟。なのでこの1枚の写真だけでは、建物全体のサインプランが推測しにくいのだ。

他のサインとの整合性を優先するのか、それともその場所だけの視認性や可読性を優先するのかは難しい判断だが、やはり職業的には整合性を優先しつつも視認性・可読性も高めたいという八方美人的な意見になってしまう。既存の3×3の構成を活かしながら、より分かりやすいデザインに直すとなると、四案あるうちの下から二つ目が正解だろう。アクセントラインの色に意味を持たせるのは一見分かりやすいようで、殆どの人はその意味すら分からないのだ。