iPadでDropboxを使用してみた

  • 2012.04.29
By Black and Blue

iPadを持ち運ぶ機会が増えてくると、問題となるのがデータの移動。PCで作成した書類や写真を簡単にiPadに複写・移動出来たら便利だなと思っていたのだが、いろいろとやってみた結果、Dropboxが一番気軽に同期を取ることが出来るのに気が付いた。iTunes経由でデータを複写することも出来るのだが、いちいちUSBケーブルを装着するのが煩わしく、iTunes標準の『Wi-Fi同期』は今ひとつ使い勝手が良くない。

『Wi-Fi同期』は一見便利そうなのだが、iPhoneやiPadをPCの側に置いておくと、常に自動起動してしまい、一度終了させてもある一定の時間が経過すると、再び起動してしまう。iTunesを起動したくないときもあるのだが、そんなことお構いなしに常時起動しておかなければならないらしく、アップルらしからぬソフトの設定に嫌気がさして『Wi-Fi同期』は解除してしまった。

さて、いろんなところで書かれているように、Dropboxは複数環境で簡単に同期を取ることが出来るのが素晴らしく、PCメインでiPadサブの使い方をしている人にとっては実に使い勝手が良い。操作も至極簡単で悩むことがないのだが、使い出した当初はダウンロード速度も遅かったような気がするが、ここに来てごくごく普通に扱えるようになってきた。

書類は基本PDFで持ち運びするようにしているが、となると気になるのがPDF閲覧ソフト。PDF閲覧ソフトはいろいろと試してみたが、ことiPadに関する限り、やはりアドビ純正のAdobe Readerが一番相性がいいようだ。というのもPC版PDF編集ソフトで記入した文字や図形は、iPadで見ていると再生不能となっている場合が多々あるのだ。

肝心要のことを書いたつもりなのにそれがiPad版PDF閲覧ソフトでは再生不能となっているために、はてどうしたものかと思案のうえアドビ純正Adobe Readerをインストーしたところ、なんなく閲覧が可能。以来、PDF閲覧ソフトはAdobe Readerと決めているが、PC版のそれとは異なり、動作が重たくないのがいい。簡単な編集機能も付いており、当面はこれ一本で事が足りそうだが、近々提供予定とのAdobe CS6との連携はどうなるのか、楽しみなところではある。

そういえばネットを巡回していたら、こんな記事を見つけた。

●Google Drive では、プライバシーは守られるのか?

特に、「Google 利用規約」に記載された次の一文は物議をかもしている。なぜなら、この利用規約は Google Drive にも適用されるものだからだ。

「本サービスにユーザーがコンテンツをアップロードまたはその他の方法により提供すると、ユーザーはGoogle(およびGoogleと協働する第三者)に対して、そのコンテンツについて、使用、ホスト、保存、複製、変更、派生物の作成、送信、出版、公演、上映、(公開)表示、および配布を行うための全世界的なライセンスを付与することになります」

例えばあなたがビデオを Google Driveに保存したとしよう。そのビデオがGoogleによって公開されたとしても、あなたはそのことに対して文句は言えないことになってしまう。もちろん、実際には、そのようなことはありえないとは思うが。Dropboxのサービス利用規約と比較してみよう。Googleの利用規約よりも理にかなっているように見える。

Dropbox サービス利用規約

「お客様は本サービスを利用することにより、Dropboxに提出した情報、ファイル、およびフォルダを当社に提供することになります。お客様は、お客様の素材に対する完全な所有権を保持します。当社はお客様の素材に対する所有権を一切主張しません。本利用規約は、以下で説明するように、本サービスを遂行するために必要な限定的な権利を除き、お客様の素材の権利または知的財産権を当社に付与するものではありません」

多くの企業は従業員に対して、Google の利用規約が企業情報にどのように影響を与えるのかを Googleが明確にするまでは、企業データをGoogle Driveに保存しないように呼び掛けている。

そろそろ提供されそうなGoogle Driveは楽しみにしているのだが、このような利用規約を読んでしまうとさすがにちょっと警戒してしまう。もうすでにGmailやGoogleドキュメントを活用しているので抜き取られているのは間違いないだろうが、こうも露骨に利用規約に書くとなると、さすがに注意しなくてはならないのかもしれない。