EURO2012の抽選結果が面白い

  • 2011.12.04
By Black and Blue

日本代表チームが出場しないためにマスコミの関心はさほど高くないが、個人的には毎回楽しみにしているのが欧州選手権、いわゆるEURO2012だ。ブラジルとアルゼンチンが参加しないワールドカップと言っていいかと思うが、アジアなどのレベルの低い国が出場しないだけにどの試合も見応え充分で、外れがあまりない。

過去何度も対戦しており、お互いの手の内は知り尽くしたもの同士の戦いだけに、虚々実々の駆け引きが面白く、特に強豪国同士の対戦ともなると手に汗握る熱戦となることは間違いない。暇さえあれば全部の試合を見たいぐらいだが、近年の肥大化を続けるワールドカップを見ていると、あまり参加国が多くなるのも考えすぎ。

EUROのように全16カ国でグループ分け4組ぐらいだと、密度の高い試合が見られるし、これぐらいの規模がちょうどいいんじゃないのと思っていたら、先日行われた組み合わせ抽選会の結果を見てびっくりしてしまった。A組はいいとして問題はB組で、よくまあこれだけの強国が集まったものだ。

●グループA
ポーランド・ギリシャ・ロシア・チェコ

●グループB
オランダ・デンマーク・ドイツ・ポルトガル

●グループC
スペイン・イタリア・アイルランド・クロアチア

●グループD
ウクライナ・スウェーデン・フランス・イングランド

ドイツ・オランダ・ポルトガルと対戦するデンマークの予選突破の可能性は皆無に近く、まず無理だろう。ドイツが頭一つ抜け出しているものの、オランダやポルトガルが決して勝てない相手ではないだけに、どの国がグループ突破するのか予想するのは極めて難しいのだ。順当に考えればドイツ・オランダだろうが、それにしてもこのグループは厳しい。一歩間違えばどの国も敗退の可能性があるだけにまさに死のグループそのもの。そのあたりをファン・ボメルの言葉を借りると、以下のようになる。

●「死のグループ」突破を信じるファン・ボメル

「デンマークはFIFAランキングで11位だ。だから理論上、彼らは敬意を払うべき相手だ。それに予選をポルトガルより上位で突破した。ドイツは予選で1ポイントも失わなかった」

最も厳しいグループに入ったことを認めながらも、ファン・ボメルはファンの助けを借り決勝トーナメントに進めると感じているようだ。

「フットボール選手、ならびにファンにとって、間違いなく素晴らしい試合になる。タフなグループだけど、ファンのサポートとチームのクオリティーを信じている。次のラウンドに進めるはずだ」

日本のマスコミはすぐにFIFAランキングを持ち出すが、FIFAランキングは参考にはなっても目安にはならない。現在の各国の実力を反映している指標とは言いがたいのであくまでも参考数字として考えるべきであろう。

さてグループCは順当に行けばスペイン・イタリアだろうが、近年のイタリア代表を見ていると盤石というにはほど遠く毎度のことながら、ドキドキはらはら。格下とは言いながらもアイルランド・クロアチアは楽に勝てる相手ではないために、取りこぼしをしないとも限らない。

そして本命はなんと言ってもスペイン。EURO2008,ワールドカップ2010と現在二連覇中。もしEURO2012で優勝することが出来れば三連覇、4年の長きにわたって世界最強国として君臨するだけにこれは見ものだ。ちなみに下馬評ではスペイン・ドイツ・オランダ・英国・イタリア・フランスの順番で、2012年16月8日に開幕となっている。